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ブラジル通貨『レアル(BRL)』|2014年ワールドカップで注目される新興国通貨

先週半ばには2009年5月以来3年ぶりの安値を付けたように、ブラジルの通貨レアルが対ドルで下落しています。レアルに関しても例に漏れることなく、欧州債務問題への懸念を背景に、投資家が高金利通貨への投資を引き揚げているためでしょう。ただ、中長期的には高成長を期待する個人投資家が多く、投資信託などではレアル建て商品が注目を集めています。

英系のFX取引会社のIGマーケッツ証券は10日から「ドル・レアル」など新興国通貨9ペアの取り扱いを始めました。FXでレアルの取引ができる会社は国内で初めてのようです。

手数料の引き下げなど顧客囲い込み競争が激しさを増すなか、品ぞろえを拡大して勝負と言ったところでしょうか。

人気が高いにもかかわらず取り扱う会社が限られるのは、ブラジル当局が国外でのレアル取引を規制しているためなんです。FX会社は「ノンデリバラブル・フォワード」と呼ばれる先物取引の一種を基準に顧客に提示する価格を決めますが、流動性が低いため価格が不安定になったり、スプレッドが大きく開いたりしますから。

解決方法として、外資系FX会社の場合、国内と海外顧客の注文を合算することで、流動性を高められるます。この方法であれば認知度が低い通貨も取り扱いやすく、デンマーク系のサクソバンクFX証券は150以上、米系のGFTは120以上の通貨ペアを提供しています。

それでも「コストに見合う取引量が見込めない」と、レアルの取引に消極的な会社が多いのも事実です。高金利のレアルは投信など長期投資に向いているが、短期売買が中心のFXでは魅力が薄い。IGでは取引できる時間は夜9時5分から翌朝の6時までと制限があったりします。

「FXで長期運用する場合、こまめに相場水準や持ち高を管理することが大切です。価格変動などに十分なリスク管理は面倒くさがらずに行うことが勝利への近道です。

(参考:日経新聞)