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円、再び史上最高値更新に近づく|政府の介入はあるのか?

円相場がじわじわと上昇し、昨年2011年10月末に付けた1ドル=75円32銭の最高値が更新の圏内に入ってきました。相場の流れに逆らう「逆張り」の投資手法で知られる個人投資家にとっては、円を売るチャンスかもしれません。しかし円売りの動きが従来ほど盛り上がってきていないようです。

円高局面で円売り意欲が高まるのは、政府・日銀が円売り介入に踏み切るとの思惑があるからです。円高水準で円を売っておき、介入で円が安くなったところを買い戻せば、利益を得られます。

実際、円が最高値を更新した昨年2011年10月末は、政府・日銀が過去最大規模の円売り介入に動き、円が下げた局面で個人は利益確定の円売り解消を進めました。くりっく365で、40万枚超まで膨らんでいた円売り・ドル買いの未決済残高(建玉)は介入後に急減しました。

足元でも政府・日銀の円売り介入を催促するように、円売り・ドル買い建玉は増加していますが、約25万枚と昨年10月末の6割程度に留まっています。

米財務省は昨年12月に公表した為替報告書で、日本が8月と10月に実施した介入について「支持しなかった」と明記したことから、個人は「米国に配慮して簡単に介入できない」という見解をもっている方が多いからでしょう。

米国だけでなく、欧州でも日本の為替介入に批判的な声が多いは事実です。安住淳財務相は「必要なら断固たる措置を取る」と威勢のいい言葉を繰り返しますが、個人は確信が持てず、円売りをためらっているのが実情ではないでしょうか。

また、円相場への関心が後退したことも円売りが膨らまない一因です。くりっく365で、1月の「ドル・円」の売買は前月比28%減少。通貨ペア別で「ユーロ・ドル」に抜かれて4位に転落しました。
円高進行のストッパー役だった個人。その円売り意欲が高まらなければ、円が最高値を更新する現実味が増してきます。

くりっく365の取引数量(2012年1月)

通貨ペア 取引数量 前月比 前年同月比
ユーロ・円 1,986,219 30.4 ▲3.4
豪ドル・円 1,530,351 ▲33.8 ▲39.7
ユーロ・ドル 898,735 19.2 27.5
ドル・円 764,881 ▲28.2 ▲70.7
ポンド・円 384,295 ▲14.1 ▲63.8
NZドル・円 218,676 ▲27.5 ▲24.7

円、再び史上最高値更新に近づく

足元でも政府・日銀の円売り介入を催促するように、円売り・ドル買い建玉は増加していますが、約25万枚と昨年10月末の6割程度に留まっています。

米財務省は昨年12月に公表した為替報告書で、日本が8月と10月に実施した介入について「支持しなかった」と明記したことから、個人は「米国に配慮して簡単に介入できない」という見解をもっている方が多いからでしょう。

米国だけでなく、欧州でも日本の為替介入に批判的な声が多いは事実です。安住淳財務相は「必要なら断固たる措置を取る」と威勢のいい言葉を繰り返しますが、個人は確信が持てず、円売りをためらっているのが実情ではないでしょうか。

また、円相場への関心が後退したことも円売りが膨らまない一因です。くりっく365で、1月の「ドル・円」の売買は前月比28%減少。通貨ペア別で「ユーロ・ドル」に抜かれて4位に転落しました。
円高進行のストッパー役だった個人。その円売り意欲が高まらなければ、円が最高値を更新する現実味が増してきます。

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